マンガ

南Q太『天井の下』(祥伝社)
◇福満しげみつ『カワイコちゃんを2度見る』(青林工藝舎)
時は平成、のはずなのに、出てくる人のファッションや髪形がずれていて、また行動パターンもパンチラやボインに異常な興奮を示したり、女の子の匂いをくんくん嗅いだりと、程度の軽い変態行為の連続で、どこか深刻さに欠ける。それでもホームレスの比喩であろうゾンビの徘徊や、街中での殺傷事件が起きたりして、やはり紛れもなく、どこか異常ないまの日本なのである。ベンチや神社の石段などで、二人の人間が並んで腰掛けるシーンが多いのだが、見ていて和まされる絵である。