高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』(講談社文芸文庫)
古本屋で200円で売っていたので買って読んだ。

「考えてどうなるんだ?」
「どうにもならないでしょう」
「どうにもならないことを考えるのが、授業なのか?」
「まあ、そうです」
「おまえはそれをするのが仕事なのか」
「ええ」
「ふてえ野郎だな。おまえみたいな奴をゴロツキと言うんだぜ」
「そう思います」

源一郎先生の前で、読者の私は子供になる。