ムージル『愛の完成・静かなヴェロニカの誘惑』(岩波文庫)読了。短編が2つ入っている薄い本だが読んでいて疲れた。今度は『三人の女・黒つぐみ』を買ったので読んでみるつもり。昨夜、自分が射殺される夢をみたのは、再試験へのプレッシャーだけでなく、寝る直前に読んだこの息苦しくもどかしい小説が悪い影響を及ぼしていたのに違いない。しかしこの夢は苦しかった。弾が貫通する直前で終わりじゃなくてしっかり突き刺さったからなあ。
・先週のBSマンガ夜話、4夜全て録画するつもりが、ミスって火曜・水曜しか録れていない。『自虐の詩』の回だけ観たが、オタキング(死語なのか!?)が、創作と現実のギャップのようなことを云い出して、それについて、いしかわ、呉の3人でごちゃごちゃやっていたところが気になった。岡田の言っていたのは、現実にDVというか家庭内暴力の経験を持つ人には『自虐の詩』は不評であり、それはやはり「実際はマンガに描かれてるよりもずっと悲惨」だということなのだろう、という話である。『自虐の詩』を読んで涙できる人は、それだけ実生活が幸せなのだろう、と。いしかわ、呉は、それに対して、マンガ作品としての価値は、そうしたこととは無関係に決まる、という立場に立っていたようだ。