『ドラッグストアカウボーイ』(監督 ガス・ヴァン・サント)

確かにテーマは題名にある通りのものだが、そこから想像するような、激しい暴力シーンや狂った進展は無い。爽快感やカタルシスを味わうことはあまり出来ないと思う。マット・ディロン演じる薬物中毒の青年は、物語のはじめから既に疲れが垣間見えており、作品を停滞感が覆う。劇的な改心なんかは起こらずに、静かにひとり行動を起こす。この共に抑えられた演出と脚本をどう評価するかで好みが分かれるかも。
W・バロウズの顔を知らなかったので(無知というのは怖いな)、観終わってあの神父がそうだったのか、と分かる。味のある演技をするじいさんだとは思ったが。

〇備忘
朝の連続テレビ小説「こころ」のオープニング写真川内倫子