・思い立って鎌倉へ。半日ぶらぶら寺めぐり。北鎌倉駅下車。円覚寺に行く。それから建長寺へ向かう。途中にあった東慶寺に立ち寄り、さらにその先にある浄智寺の看板に澁澤龍彦のお墓がある、と記してあったので、ほぉーと思ってもちろん立ち寄る。入り口で尋ねると受付の女性の方が丁寧に教えてくれる。お礼を述べて先へ進んだが、方向音痴の私は一回くらいの説明では理解できていないので、うろうろして15分くらい歩き回ってやっと見つける。卒塔婆の施主には、四谷シモン種村季弘出口裕弘平出隆池内紀など有名人がずらり。著名な作家のお墓も普段はこんなに静かなものなのかと少し意外に思う。そいうえば、以前、朝のアルバイトをしていたときに、太宰治の入水自殺をした(とされる)場所をいつも通って通勤していたのだが、そういう場所も、平日の朝にはまったく顧みられることなくひっそりと水が流れていた。浄智寺をあとにして、建長寺へ。建長寺前(というよりもすぐ隣にある鎌倉学園という学校の前)にあるお店でパンと牛乳を買ってベンチで食べる。建長寺では門や仏殿などの代表的な建物を眺めた後、奥に続く山道を登っていく。頂上まで行くと、ハイキングコースへと繋がっていたので、山の上からの景色を眺め一息ついてから、引き返す。建長寺では結構な時間をつぶしてしまった。鶴岡八幡宮まで歩いてから、鎌倉駅江ノ電に乗って長谷駅まで。長谷寺の中を歩いていて、ああここは高校一年の春の遠足で、教師が待機するチェックポイントになっていたお寺だったのだなあと思い出す。細かい部分なんて忘れているが、建物の配置と景色で分かる。長谷寺の次は、大仏へ。時刻は午後4時過ぎ。日も翳りはじめ少し寒くなってくる。5時に閉まってしまう大仏のある高徳院には、それでも観光客がけっこういて、大仏をバックに写真を撮っていた。訪れた時間帯の差もあるのだろうが、鶴岡八幡宮鎌倉大仏はやはりケタ違いに人が多く賑やかで、やたらと記念撮影をしている、ということを改めて知る。