◇補講があるのに寝坊した。生協で文庫版ユリシーズのⅢを買う。Ⅲ巻は14章「太陽神の牛」から始まる。いきなり文語体で書かれていて、しかも結構ぎっしりと文字が詰まっているので、遅々として読み進まない。15章をチラ見したらスカスカだったので全体的には大した分量ではなさそうだ。Ⅰ、Ⅱの内容をうろ覚えというのがちょっと不安。ブルームが海岸で少女のことをチラ見しながら自慰にふけるシーンしか覚えてない。これがまたⅡの最後の部分なのだから我ながら情けない。たまたま読んでいた『<超>読書法』のこんな箇所があって、これを慰めとするべきか自戒と取るべきか。「世界の名作小説とか哲学書なんてものは、若さと体力にまかせて、とにかく、目を通してしまう。その時、読んでおかないと、家庭を持ったり、中年になったりして……もう一生読むことがない年齢になってしまいます。/いわゆる<青春の読書にプラスがあるとすれば、そういうことであり、本当に深い部分はどうせ理解できないのです。」それにしたって世界の名作も哲学書もあまりにも多すぎる、とぼやきたくなる。それ以前に「青春」といえる齢ではないのだが。