@ポレポレ東中野

◇『赤目四十八瀧心中未遂』(公式サイト)
時代設定が現在になっていることも関係しているのか、主人公生島与一のだらしなさが、当世の無気力な若者のそれと同じ程度に留まっているように感じられて、物足りなかった。ふらふら歩いている姿は印象に残った。画面や役者の方たちがキレイ過ぎるようにも感じられた。日の光の下にある草むらや海や瀧の姿はきらきらと眩しくて、あっさりとなされる場面転換とともに、捉えどころのなさを覚え、それが作品の幻想性を高めてくれているようだった。