『蛇殺手』アテネ・フランセ
「蠱』('81)『魔』('83)等、グロテスクの極限にいどんだ異才、カイ・チーホン監督による蛇をつかったエロチック・サイコ・ホラー。『ウィラード』('71)『ベン』('72)の影響を超えて、性的抑圧をかかえ、蛇だけを友に育った青年の欲望の暴発を、ねちっこく描く。」(チラシより)
ひとつの仕事を長く続けられない駄目青年。布団の上では女性の裸ばかりが頭に浮かんできて、風俗へ行くもすぐに発射してしまい、風俗嬢に2回目を断られたばかりか、何故かその女の仲間に店から出たあとを追いかけられて、残った手持ちの金を奪い取られるという、不条理な惨状に見舞われる。……という前振りが描かれたあとは、お待ちかねの「欲望の暴発」。
いやー怖かった。何が怖かったかって、上映中にちょっと大き目の地震があったこと。古い建物だろうからいつ潰れてもおかしくないし、それよりもこの作品を観ながら死ぬのもつらいものがある。