『「都市再生」を問う』(岩波新書)読了。

高度成長期から始まっていた日本の都市政策の失敗、小泉政権の失策、政官財の癒着、不動産業者・ディベロッパー・金融機関・大手ゼネコンの利益追求、都市政策に携わった有識者・財界人らのメンバーの無責任な仕事。それらを具体的なデータとして、マスコミの報道不足によりあまり知ることのなかった読者に伝えてくれる手際は鮮やかだと思う。有効な対抗力としての市民運動、そして担い手である市民の姿があまりはっきりとしなかった気はする。